エンゲージメントとは「約束、婚約」という意味なのですが、インスタグラムでは「顧客が示す関心度」「顧客と企業のつながりの強さ」といった意味で使われます。
インスタグラムのエンゲージメントを強くすることは、顧客とのつながりを強化することでもあるのです。
個人の趣味でインスタグラムをやっている人は、エンゲージメントを意識しなくてもいいでしょう。
しかしビジネスでインスタグラムを活用している人は、ぜひエンゲージメントを気にするようにしてください。
特にインスタグラムを企業の広告や自分の店の宣伝に使っている方は、エンゲージメントを高める取り組みをする必要があります。
宣伝のためにインスタグラムを使うのは、お店や商品の認知性を上げるためや口コミ効果を期待してのことと思いますが、インスタグラムのおかげで売り上げが伸びたかどうかは爆発的な成果が出ないと分かりません。
お仕事の一環として会社のインスタグラムを毎日更新している人もいるでしょう。
顧客から「インスタ、見ましたよ」と言われるとやりがいを感じますが、そのような声掛けが起きることは滅多になく、そうすると「インスタをやる意味があるのかな」と感じるようになってしまいます。
いずれもエンゲージメントの高さが宣伝効果としての一つの基準となります。
エンゲージメントが高いと評価されるためには、インスタグラムを閲覧してくれる読者が多いだけでは足りず、その読者たちに投稿内容を気に入ってもらう必要があります。
エンゲージメントの高さは数字で表さなければなりません。
趣味のインスタグラムであれば「なんとなく評判がいいみたいだよ」といった感想でも十分なのですが、ビジネス用のインスタグラムは業務の1つなので、数字で評価する必要があるのです。
ビジネスでは、数字が良いから継続する、数字が悪いから改善する、数字がまったく出ないから中止する、というように数字で判断したほうがいいのです。
エンゲージメントの高さを表す数字には、エンゲージメント率があります。
企業のインスタグラム担当者は、上司に対し「エンゲージメント率が上昇しているので、現行のインスタグラム戦略は成功していると言えます」と報告できるようにしましょう。
インスタグラムには、閲覧者の反応を計測する数値が4つあります。
閲覧数
投稿へのいいね!
投稿の保存
コメント
この4つを使ってエンゲージメント率を出します。その計算式は次の通りです。
エンゲージメント率=(いいね!の数+保存の数+コメント数)÷閲覧数
エンゲージメント率を上げるには、いいね!の数、保存の数、コメントの数を増やしていく必要があります。
ただ気を付けなければならないのは、閲覧数が減ってもエンゲージメント率が高くなってしまうことです。この点も解説していきます。
エンゲージメント率の数字が高いインスタグラムは、顧客とより強くつながっているといえます。エンゲージメント率が低いと、顧客との結びつきが弱いということです。
エンゲージメント率を計測し続けることでインスタグラムの宣伝効果が分かり、その結果によってはインスタグラムの編集方針を変更していく必要が出てきます。
例えば、閲覧数は多いけど「いいね!」の数が少ないことからエンゲージメント率が高くならないという結果が出たとします。
閲覧者はちょっと見ただけですぐに離脱していると考えられます。
この場合、企業や店舗の知名度は高いと考えられるので、インスタグラムの投稿内容に問題があるかもしれません。
そうすると、「インパクトのある写真を意識しよう」「ユーモアのあるコメントにしよう」などの改善点がみつかります。
エンゲージメント率は高いものの、閲覧数が多くないという結果が出たとします。
この場合、インスタグラムの編集方針は間違っているとはいえませんが、集客や知名度向上にはつながっていない可能性があります。
インスタグラムの固定ファンがついているだけで、拡散や口コミにまで発展していないと予測できます。
もちろん、インスタグラムの固定ファンがつくだけでも成果なのですが、しかしせっかくビジネスでインスタグラムをしているのですから、売上増につなげたいところです。
広告を使って知名度を上げれば、インスタグラムへのアクセス数が増えます。
インスタグラムの編集方針は問題ないので、閲覧さえしてもらえれば拡散が期待できます。
インスタグラムのエンゲージメント率を計測するには、無料と有料のツールがあります。
無料ツールといっても、「もっと詳しく知りたい」という段階から有料になることがあります。
また有料ツールでも、無料のトライアル版を用意しているところもあります。
インスタグラムの投稿者や広報・広告担当者は、いくつかの分析ツールを試してみるとよいでしょう。
エンゲージメント率の分析サービスを提供しているサイトは次の通りです。
そのほかにも、グーグル検索で「インスタグラム 診断ツール」を調べると多数のサイトが現れます。
企業のインスタグラム戦略において、短期間でエンゲージメント率が劇的に上がることは考えづらいでしょう。
ですのでインスタグラム担当者は地道に投稿を続け、少しずつ顧客の気持ちをつかんでいくようにしてください。