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– 2017-06-01 最新情報を元に加筆修正
マーケティングやWeb界隈で今最もホットなSNSであるInstagram。企業アカウントとしてInstagramを運用する場合にフォロワー数やいいね数などの指標を把握しておくことが、特に重要なのは言うまでもありません。
WebサイトやFacebookページには運用のための公式の解析ツールが存在する一方で、Instagramにはアナリティクスを解析できる公式ツールが存在しないことも、Instagramの運用を考えているWebマーケ担当者の頭を悩ませている点の一つではないでしょうか。
今回は、解析ツールを利用する上で重要な指標となる項目を一から解説し、その指標を解析するのに便利な無料のアナリティクスツールをご紹介します。
Instagramを運用する目的ごとに日々チェックする指標は変わります。Instagramアカウントの運用状況はもちろんのこと、運用期間が長い場合は実際に売上に繋がっているかも把握する必要があります。その最大の目的は、仮説と検証を繰り返し、より成果の上がる施策に切り替えることです。以下の指標は、Instagramをマーケティングツールとして利用していく上で、必ずチェックするべき項目となります。
解析ツールを利用する前に、まずは解析するべき指標となる項目をしっかり押さえておきましょう。
最も初歩的な指標です。フォロワー数が増えたということは、投稿がどれくらいのユーザーにリーチすることができたかを示すため一番有効な目安と言えるでしょう。
日々増減を確認し、他の指標と相関関係があるか目を光らせましょう。
フォロワー数とともに毎日チェックすべきなのはいいね数です。
フォロワー数の増加といいね数の増加に相関関係がない場合は投稿企画の変更か、ターゲットを謝っている可能性があります。
いいね数がある程度増えてきたら、コメント数を増やす対策を練りたいところです。
ユーザーからのコメントは、いいねよりもエンゲージメントレベルが高いと言われています。もちろんその分マーケ担当者のハードルが高くなると言えます。また、投稿によっていいねのコンバージョンか、それともコメントの投稿を増やすようにするのかを定めることも重要です。
いいね数を左右する際にビジュアル要素が大きな割合を占めるのに対し、コメントを誘発する投稿はその写真に添えるキャプションによるところが大きくなります。投稿する画像のキャプションのコピーやハッシュタグの有無とコメント数の増減を比べるのが王道です。
エンゲージメント率 = (いいね数+コメント数)/フォロワー数
投稿ごとのエンゲージメント率がどのように変化しているかも日々チェックしたい項目の一つです。
エンゲージメントが高いかどうか、結果に応じて次回以降の投稿時間やハッシュタグの改善へとつなげます。
ソーシャルメディアの運用において、フォロワーからの反応が最大になる最適な投稿時間を見つけることは非常に重要です。一般的に良しとされる時間だけでなく、学生であったり社会人であったりとターゲットユーザーによって結果が大きく変わることがあります。
ターゲット層をきちんと設定した上で、A/Bテストを繰り返し、自社アカウントにとって最適な投稿時間を常に探りましょう。
Instagramアカウントや各投稿からどれくらい自社Webサイトに誘導できたかどうかで、ターゲットの関心度の高さが分かります。
どのような投稿がクリックされプロフィール欄のURLからWebサイトへ遷移したかなど、誘導率が高い投稿の傾向を把握することでその後のコンテンツ制作の効率は飛躍的に上がります。こちらも投稿時間と同様にA/Bテストを繰り返すとなお効果的です。
サイトへの誘導と並んで最も重要な指標の一つがコンバージョンです。
コンバージョンとは一般的にWebサイト上で獲得できる最終的な成果のことを指しますが、コンバージョンは何をもって成果とするかにより大きく意味合いが変わります。
まず最初にコンバージョンとして「求める成果」が何なのか、運用するアカウント毎に設定することが肝要です。
ここでは投稿によりInstagram経由で見込み客やメルマガなどのニュースレターの購読者、購入者がどのくらい増えたかを指すこととします。このコンバージョンがどのくらい増えたかはソーシャルメディアでの施策を売上に繋げる上で必ず把握しなければいけません。コンバージョン率を目的にする場合、いいね数が多い投稿だからといって必ずしも成功とは言えないことがあるからです。
自社のwebマーケ戦略におけるInstagramの位置づけや目的により、重要視する指標は変わってくるのは前述のとおりです。公式な解析ツールは存在しないものの、海外ではInstagramが広告・宣伝の一環として数多く運用されていることもあり、たくさんのインサイトツールが公開されています。
以下に紹介する5つのインサイトツールは、分析できる結果や指標、解析の結果として分かる項目が異なります。あなたが求めている目的や結果に応じて使いやすいものを選択し、まずはInstagramのフォロワーがより増えるような解析ができるようにしていきましょう。
URL:www.iconosquare.com
Instragramに特化した最もメジャーなインサイト・アナリティクスツールです。無料で基本的な指標を網羅的に解析できるので、企業アカウントを運用する全てのWeb担当者の役に立ちます。
追記:この記事を執筆中についに有料化してしまいました!月額4.90ドル/年払い28.80ドルからとなっています。
解析できる項目
・投稿数
・いいね数
・コメント数
・フォロワー数
・フォローしている人数
・直近7日間のフォロワーの増減数
・月ごとのフォロワー増減数 (Rolling Month Analysis)
投稿の傾向(Content)
・投稿頻度
・投稿頻度が高い曜日、月、年
・一番多く使っているハッシュタグ
・一番多く使っているフィルター
・一番多く投稿している場所
エンゲージメント(Engagement)
・月ごとのいいね数をグラフ
Instagramでは、特定ユーザーにフォローされているかどうかが分かりにくい仕様になっています。Minigraphを使えば、相互フォローされていないユーザーが簡単に分かります。また、競合のフォローしているユーザーなどから、新たなフォロワー候補を特定することも可能になっています。また、一つ一つの投稿を解析して最適な時間を見つけることができます。フォロー・フォロワーを管理して、効率よくフォロワーを増やしたいアカウント運用者におすすめです。
・最適な投稿時間
・自分のフォロワー情報
・有効なハッシュタグ
・相互フォローしているユーザー
URL:www.unionmetrics.com
無料プランで分析できる指標は、Iconosquareと大きな違いはありません。ただし、月額99ドルの有料プランでは、競合の分析やリアルタイムのデータも閲覧が可能になります。貴重なデータなので、すでにInstagramの運用が上手くいっておりさらに成果に結びつけたいWebマーケティング担当者には特におすすめです。
解析できる項目
・投稿数
・いいね数
・コメント数
・フォロワー数
・フォローしている人数
エンゲージメント
・時間毎の投稿反応分布
・投稿に対し、アクションが多いフォロワー
・投稿でエンゲージメントが高いハッシュタグ
・自社アカウントへのコメント数が多いユーザー
解析できる項目
・投稿数
・いいね数
・コメント数
・フォロワー数
・フォローしている人数
進捗状況
・月ごと投稿の推移
・年ごとの月別投稿数
・月ごとのいいね数の合計
・月ごとのコメント数の合計
投稿の傾向
・時間、曜日毎の投稿の反応分布
エンゲージメント
・いいね数!が多い投稿
・コメント数が多い投稿
・フィルター別のエンゲージメント数
ここまで、アカウントの運用状況を解析するツールを紹介してきました。しかし、実際にInstagram経由でどれくらい自社サイトにユーザーを誘導できているかと把握するには、Google Analyticsなどのwebアナリティクスツールは必須になります。
まず、Instagramのどこからトラフィックが来ているかを特定できるようにする必要があります。BitlyなどのURL生成ツールや、追跡可能なリンクはGoogleのサービスから簡単に作ることができます。
Instagram経由のトラフィックを詳細に分析することで、売上や成果につながるアカウントの運用が可能になっていくでしょう。
まずはあなたのInstgramの目的に応じて、今回ご紹介したツールから自社に適したサービスを見つけてみてください。ライバルの一歩先を行くヒントが見えてくるかもしれませんよ?