次世代のヒップホップスター候補、WILYWNKAとは


昨今日に日に盛り上がりを見せるヒップホップシーンだが、また新たなニュースターが大阪から誕生しました。その名はWILYWNKA(ウィリーウォンカ)。「高校生ラップ選手権」や「ラップスタア誕生」など人気ヒップホップ番組への出場を始め、変態紳士クラブを含む自身のクルー活動で名を広め、ANARCHY主宰のレーベル『1%(ONEPERCENT)』からデビューという順調なキャリアを築いています。彼の歩みは、決して平坦ではなかったのですが、まっすぐな思いでその背筋を伸ばしラップスターへの道のりを歩んでいます。そんなWILYWNKAの魅力をお伝えします。

ラップとの出会い

WILYWNKA自身のヒップホップとの出会いは小学校のとき。彼の母親が「m-flo」の大ファンで、家の中で流れていたことがきっかけ。小学校高学年に上がると、「CHEHON」など地元大阪のレゲエシンガーを聴いて育ったといいます。

お気に入りのストリートブランド「XLARGE」に服を買いに行ったときにスタッフに「韻踏合組合」を教えられて、本格的にヒップホップにのめり込むことになります。韻踏合組合メンバーが大阪で経営するショップに行くと、メンバーのHIDADDYにラップをすることを勧められ、ペンとノートとインストが入ったCDを渡されて、あれよあれよと言ううちに、曲作りを始めることになったといいます。そこから中学2年生で初レコーディングを行い、スタジオで曲を作りまくっていたそうです。

鑑別所送り、仲間の信頼を失った日々

そんなWILYWNKAさんは、高校時代に悪さが過ぎて2回鑑別所送りになっているんです。高校にはほとんど通っておらず、保護観察を終えた後に10回も行かずに辞めたそうです。その代わりに彼がのめり込んだのは、相も変わらずヒップホップでした。しかし、夢中になるが故に過信や慢心の心が出てしまい、周囲をナメていた時期があったといいます。ライブをドタキャンするなど、周囲からの信頼を徐々に無くしていき、先輩方10人ぐらいからリンチされることもあったといいます。見放されて、周りもいなくなった状況だったのですが、自身を見つめなおして、師匠であるHIDADDYさんと話して、やり直し始めたとのことです。

高校生ラップ選手権でスターダムへ

そんな時、転記が訪れます。お世話になっていた人から「高校生ラップ選手権」への出場を勧められます。当時はメディアに出ることに興味がなかったといいますが、実力を証明するために出場したといいます。

そこからラッパーとして、評価を高めていきます。そんな時に、自身のヒップホップヒーローだったANARCHYによるレーベル・プロジェクト「1%」から、アルバム契約を結ぶことになります。彼の新たな師となるANARCHYからもまた、多くのことを学び、ラッパーとして成長していくことになります。それまで地元大阪を愛する余り、東京を敵対視し大阪で成り上がることに意味を見出していましたが、「大阪を背負って立つ人間が、大阪だけでラップしてても仕方ない。常に上を目指せ」という言葉で意識が変わっていきます。「俺らラッパーは代弁者だ」ってことも、ANARCHYから学び、自身のラップに昇華していきます。

ヒップホップから学んだ人生観

昔からとにかく「カッコいい大人」になりたかったと語るWILYWNKAさん。子どもの頃に行ってた服屋の店員さんとか、自分が知らないことを教えてくれたそういう人たちをカッコ良いと思ってヒップホップの世界に入っていった彼は、先人たちに憧れる気持ちと尊敬する気持ちを忘れることなく、自身を磨いていったといいます。

そのために、ラップでダサいことを言わないということを心掛けていたといいます。そういう意味でラップ自体が自分を大人にしてくれたと語ります。ラップに成長させられ、ラップと共に成長してきたWILYWNKAさん。ヒップホップは自身にとって兄弟のようなものだと話しています。
そのために自らも背伸びをせず、見栄も張らない目線を大事にしたラップを心掛けているんです。

さいごに

次世代のニューラップスター、WILYWNKAの魅力を伝える今回の記事はいかがでしたか? 「高校生RAP選手権」などの影響で若い10代〜20代前半のラッパーにもスポットライトが当たりやすくなり、WILYWNKAも少なからずその恩恵を受けた一人です。ですが、彼はそういったヒップホップ活動で身につけてきたスキルだけではなく、彼が育ってきたストリートでの振る舞い方が、しっかりと作品に結びつき、自身の力となっていることが感じられます。彼はうわべだけじゃなく、しっかりと自身のアイデンティティを認識した上で、活動に昇華させており、「HIP HOPの現場」を通過してきているラッパーだということが作品を聴けば伝わる希有なラッパーなのです! その一方で、そういった自身のルーツに対する誇りを押し付けがましく主張するわけでもなく、あくまで21歳という若者の目線で背伸びしすぎずに表現しているのも魅力の一つ。若者らしい軽快さと内に秘められた熱さのバランスが非常に心地良く響くWILYWNKAのラップ、ぜひ一度聴いてみてください!