インスタグラムで見たインフレーションに怯えるベネズエラの現状が酷い

 

皆さんはベネズエラの現状をご存知ですか?

原油生産に依存していたベネズエラ経済は、2014年に原油価格が急落したことを受け、4年連続の景気後退(リセッション)にあえいでいます。

専門家は、政府が原油価格の急落に対処する際、見境なく紙幣を増刷したことが経済危機の原因だと指摘しています。いわゆる、インフレーション効果が出ているのです。

物価は青天井の如く跳ねあがり、紙幣は紙くずの様に価値が下がる一方のベネズエラは、戦場よりも治安が悪い地域としてまて分類されました。

今回は、そんなベネズエラの現状を生々しく写真に取り込んだフォログラファーのインスタグラムをご紹介します。

残酷な現状

オリーベロスが撮影した写真は、ベネズエラの首都カラカスと、カラボボ地域で撮影した写真だそうです。

彼がインスタグラムに写真を投稿しながら「現政府は人々が死んでいくのに、なんの手も打たない」と批判のコメントも添えています。この写真には数日間何も食べれなく餓死寸前に見えるホームレスの男性が写っています。

脂肪が落ちすぎて体中の骨までも見えてしまう様な男性を、周りの人達は見ぬふりをしながら通り過ぎて行きます。きっと彼らも誰かを助ける余裕などないのでしょう。

インフレーションの原因

世界最大級の原油保有国家であるベネズエラは、経済封鎖措置により、前年比14,000%以上物価が増加しました。

相次ぐインフレーションのせいで、トラック1台にやっと載せられるくらいの山積みの紙幣でやっと卵1パックが買えるくらいのベネズエラでは、多くの人々が餓死に追われています。

例え高級マンションに住んでいたり、スポーツカーに乗っているとしても卵一つもろくに変えない日常の中で、写真の男性は大切そうにりんごを食べています。

終わらない苦しみ

ベネズエラでは今年の5月、大統領選挙が行われました。前任のNicolas Maduro大統領が再選に成功しましたが、合法性スキャンダルと、改善が見られない経済状況の中で被害を受けているのは国民だけ。

政界トップの人々は毎日豪華な食事を食べている事でも噂になっています。まるで独裁国家を見るようなベネズエラ。

国民達は毎日の様にプランカードを持って街へ出ています。

街へ出てくる難民達

イギリスの経済誌「Financial Times」は、「NGOの発表に基づく調査では、コロンビア50万人、ブラジル5万人、チリとペルーに15万人など、120万人を超えるベネズエラ難民が発生した」と発表しています。

また、国連の関連機関、国際移住機関(IOM)によれば、2015年から2017年にかけて、国外に居住するベネズエラ人は2倍以上(70万人→160万人)に増加しています。

おかげで街中では毎日ストライキが起こっています。切羽詰まった国民に平和的なストライキは期待できません。お店の略奪や暴力など、深刻な事件が起こっているベネズエラは多くの国々が避難警告を出しています。

ゴミを漁る少年達

ベネズエラのインフレーションはここ最近の話ではありません。1年以上続いているインフレーションは、少し残っていた国民の希望を吹き消してしまいました。

食べ物があってもそれに見合うお金がない。昔はお腹いっぱいご飯が食べられるくらいのお金を持っていても今ではガム1つも変えない。そんな現実は国民を限界まで追い込みます。

写真には捨てられたゴミを漁る少年達が写っています。恥を考える前に本能に身体を委ねる国民の姿を、Jacinto Oliverosさんはインスタグラムに投稿しています。

写真には#unicef #humanrightsなどハッシュタグをつけ、世界の関心を促しています。

豪遊する大統領

そんな中、再選に成功したNicolas Maduro大統領は、海外訪問を理由にベネズエラを離れ、世界的に有名なNusret Gökçeコックに出会い、盛大な晩餐会を開きました。

国民は毎日の様に餓死との戦いを繰り広げているという中、国のお金で豪遊している大統領に対しベネズエラの国民及び世界中の人々は批判の声を挙げています。Marudo大統領は、コックが個人的に招待してくれただけ。と主張していますが、人々の怒りはおさまる事を知りません。

おかげでコックのNusret Gökçeさんを小馬鹿にする投稿も多数みられます。

インスタグラムで名を挙げてからは世界中のセレブ達の招待を受け、色んな国を飛び回りながら料理スキル(塩まきスキル)を披露していました。

インスタグラムで有名になり、インスタグラムで批判を受ける彼の姿はアイロニックです。

さいごに

国内外から批判を受け続けても、マドゥロ政権は自らの責任を認めようとしていません。

責任を認めるどころか、与党No.2のディオスダド・カベリョ氏は、難民危機は欧米メディアのでっち上げだと地元メディアに語っています。

「人々がペルーの道端を、エクアドルの道端を、コロンビアの道端を歩いている写真を見れば、疑念を抱くのも仕方がない。『照明、カメラ用意! はい、アクション!』という感じだ。これは我が国に対するキャンペーンだ」と、報道される難民の列はアメリカなどによる捏造だと訴えた事をBBCが報道しています。

政権トップがこのような発言をするありさまだから、ベネズエラ国内の自浄作用には期待できません。

一刻も早く内需経済を復興させ、昔の様な豊かな国に戻る事を心から祈ります。