今後の日本語ラップシーンを担う逸材。沖縄出身のラッパー、唾奇の魅力について



今、沖縄のヒップホップが日本を賑わせているんです、今までも、小室奈美恵や三浦大知、ORANGE RANGEやMONGOL800など、沖縄出身のミュージシャンたちは、日本の音楽シーンに数々の功績を残し続けてきました。そ

んな中、2015年に突如現れたラッパー、CHICO CARLITO(チコ・カリート)によって、沖縄出身のラッパーたちにも世間から注目が集まりました。そこで名を挙げているのが唾奇(つばき)。

CHICO CARLITO同様に今後の日本語ラップ界を担う逸材とされており、今やクラブシーンのみならずあらゆるイベントに引っ張りだこ。では、唾奇というラッパーはどんな人物なのでしょうか?

壮絶な過去が原点

沖縄県那覇市の寄宮という地域で生まれ育った唾奇。今でも沖縄に拠点を置いて活動を行っています。

彼のラップの最大の魅力は、心地の良い独特のフロウと、過去にあった自らの経験を包み隠さずに発信する歌詞。では彼は一体どんな過去を過ごしてきたのでしょうか。

幼少期は、ずっと親が帰ってこない家庭に育ちます。2つ年の離れた姉と一緒にお腹を空かせながら母親の帰りを待っていたそうです。

祖母が毎週ご飯を持ってきてくれたらしいですが、それが無くなってしまったら友達の家にご飯を食べさせてもらいに行ったり、マンションの各階の部屋にご飯を分けてもらいに行ったり、最終的には近くの商店で姉が万引きをして、それを姉弟で分けていたそうです。

そんなある時、母親と祖母の家まで一緒に歩いていき、家の近くまで着いた所で、「ここで待ってて」と言われそこから幾度待てど母親は戻らず、家にも戻って来なくなってしまったそうです。

そこからは、祖母に育てられたそうです。そして中学3年生の時に、高校に進学しようと考えていたが、中学生時代は数えるほどしか学校に行ってなかったのもあり「どうせ、行かないだろ。金の無駄だ。」と一蹴されてしまいます。

それが悔しくて2年間バイトで稼いで高校に行けるお金を貯めましたが、そのお金を預けていた母親がそのお金を持って居なくなったそうです。その後、お金を使い果たして唾奇の元へ帰ってきたそうです。その後も、母親のせいで親戚にも煙たがられDVを受けたこともあるそうです。

ラップとの出会い

唾奇がヒップホップに出会ったきっかけは、小学校6年生の時に、当時姉が付き合っていた彼氏の影響だそうです。当時姉の部屋から流れてきた日本語ラップのレジェンド的存在である「キングギドラ」に影響を受けたとのこと。

そして国際通りにある「パラバル」という名前のバーで多くのラッパーたちと出会います。そのお店は外に向かってスピーカーを出して日本語ラップをよく流しており、そのお店にはよく通っていたそうです。

このお店はCHICO CARLITOのリリックにも登場する皆のたまり場的な場所で、唾奇はラップを始める前からCHICO CARLITOとは親交があったそうです。

その事もあり、自分は底辺だなという劣等感がありましたが、「それでは駄目だ、音楽で飯を食いたい」という反骨精神でラッパーとして頑張ろうと決意したそうです。17歳でリリックを書き始め、19歳の時には様々なアーティストのレコーディングも手がけるまでに。

相棒との出会い

そんな時、またもやたまり場のパラバルで唾奇の運命を変える出会いがありました。ビートメーカーのSweet Williamが来客し、意気投合。そこから二人は楽曲を作るようになりました。

心地良いグルーブ感とリアルなリリックが刺さる唾奇の楽曲。その裏にはSweet Williamの存在が欠かせないのです。

そんなまさに最高の相棒とも言えるSweet Williamと創り上げた大人気アルバム「Jasmine」は、2017年度の日本のヒップホップシーンの台風の目となり、メディアを騒がせる唾奇の代表作となりました。

たまたま旅行で沖縄に訪れたSweet Williamが出会わなければ今の人気ぶりはなかったとも言えるでしょう。それだけに運命の出会いであり、最高の相棒とも言えますね。

唾奇の魅力は迫力満点のライブ!

やはり音源ではなく彼を知るならライブが一番! 唾奇のライブは以前から定評があり、歌だけではなくMCとしてのパフォーマンスも見逃せない瞬間であります。クラブイベントに登場すれば多くのファンが押し寄せるほどの人気ぶり。

例えば、2018年6月14日に突如始まった渋谷のゲリラLIVEでは、予想を遥かに超える観衆が集まり、なんと警察が出動する事態までに。渋谷の道路の一帯が人の群衆で生み尽くされた様子がツイッターでも話題となっていました。約20分で終わってしまいましたが、盟友「Jinmenusagi(通称:ジメサギ)」や、「kiki vivi lily(キキビビリリー)」も参加するなど伝説を残す一夜となりました。

さいごに

今後の日本語ラップを背負っていくであろう唾奇の魅力についての記事はいかがでしたか。

今後も大注目されること間違いなしのラッパーですので、しっかりと彼のインスタグラムをフォローして、情報を追うのを忘れないようにしましょう!