あなたの企業のアカウント、「フォロワーを増やすこと」が運用の目的になってしまっていませんか?
企業がInstagramを導入するとき、「いついつまでにフォロワー何人達成!」という目標を掲げるのはよくある話。確かに、せっかくアカウントを開設するなら1人でも多くのユーザーにフォローしてもらったほうが、企業の認知度もアップして大きな宣伝効果を得られますよね。
ただ、そんなふうにフォロワー数を追い求めているだけでは、本当の意味でInstagramを活用できているとは言えないのもまた事実なのです。
そこで今回は、ユーザーから本当に愛されるアカウントを運営していくために、企業が気を付けたいポイントをピックアップ。Instagramで集客アップを狙いたい担当者のみなさん、ぜひ参考にしてくださいね。
何より先に押さえておきたいのが、企業アカウントの1番の使命は「ユーザーを楽しませる」コンテンツを考えることです。むやみやたらにフォロワーを増やしても、更新するコンテンツでフォロワーの興味を引くことができなければ、ユーザーはすぐに離れていってしまいます。
企業アカウントの場合、自社の商品やサービスをアピールできる投稿であることも大事ですが、それと同じくらいユーザーが更新を楽しみにしてくれるような投稿に仕上げることも大事。ユーザーが求めているのはどんな投稿なのか、ユーザー目線で考えましょう。
そもそも、企業が扱っている商品やサービスのジャンルによって、同じ企業でもInstagramへの向き不向きがあります。
向いていない=Instagramを導入するべきではない、とまでは言いませんが、向いていないなりにユーザーに響きやすいよう投稿を工夫する必要があるので、自社がInstagram向きなのかそうでないのかは最初にチェックしておきましょう。
数あるSNSの中でも、Instagramは写真や動画といったビジュアルがメインのSNSです。そのため、見た目にパッと訴求力のあるアパレル・食品・雑貨などを扱っている企業は、Instagramとの相性が抜群。
投稿を見たときに「可愛い!」「美味しそう!」と、分かりやすく感動できるコンテンツが自社の商品に直結していると、ユーザーからの「いいね!」をもらいやすいのです。
一方、自社の商品・サービスが目には見えないもの、たとえば金融や保険を扱っている企業の場合、Instagramに何を投稿すれば良いのか、具体的なイメージが持てないことも多いでしょう。
BtoBでお客さんが企業=直接消費者の目に触れないサービスを提供している企業も、一般ユーザーにはピンとこないことがあります。
そんな企業は、具体的な商品をアピールするというよりも、企業のキャッチコピーやマスコットキャラクターなど、ユーザーが親しみやすく共感しやすいものを主なコンテンツに持ってくるのがおすすめです。企業の世界観を投稿に散りばめましょう。
ここからはいよいよ、企業アカウントがInstagramを有効活用するために、気を付けたいポイントをまとめていきます。選ぶ写真からキャプションの内容まで、具体的にどんなところに注意すれば良いのか要チェックですよ。
企業の世界観を分かりやすく伝えるためには、統一感が欠かせません。
たとえばずっとケーキの写真が並んでいるのに、いきなり犬や猫の写真が出てきたら「あれ?」と思いますよね。投稿する内容に統一感を持たせるのはもちろん、写真の色味・縦長or横長・構図などを揃えれば揃えるほど垢抜けたギャラリーになります。
統一感が乱れることで違和感を覚えさせない、というのがユーザーを企業の世界観に惹き込むポイントです。
Instagramでユーザーがフォローしたくなるアカウントの基準は、まずおしゃれであること、次に有益な情報が発信されていること、交流したいアカウントであることなどが続きますが、ビジュアル的に美しい投稿が並ぶアカウントであることは間違いなく第1条件です。
企業アカウントの中には、キャプションだけでなく画像にもテキストを配置して、人目を引く加工を施した写真を投稿しているアカウントもあります。しかし、そういった激安スーパーのポップのようなテイストは基本的に好まれません。
まず「おしゃれだな」と素直に思える写真や動画を用意して、そのキャプションでさりげなく宣伝する、くらいの「ついで感」がInstagramでは受け入れられやすいでしょう。
Instagramでは、キャプションやコメントで文字の頭に「#」を付けるとその文字をハッシュタグにすることができます。
ハッシュタグはリンクになっており、タップすることで同じハッシュタグが付けられた投稿を検索できるので、フォローしているアカウント以外にも自分と同じような趣味・関心を持っている投稿を手軽に探すことができるのです。
企業アカウントなら、「#(企業名)」「#(商品名)」のほか、「#(企業のキャッチコピー)」や「#可愛い」「#プチプラ」といった商品の特徴をハッシュタグにするのもおすすめ。
ハッシュタグはひとつの投稿に最大30個まで付けることができるので、積極的に活用しましょう。
実際にInstagramを上手に活用している企業を分類すると、ざっくり4つのパターンに分けることができます。それぞれにどんな特徴があるのか、メリットもあわせてチェックしていきましょう。
こちらは北欧のインテリアショップ「IKEA」の日本アカウントです。ひと目見て分かるように、統一感のあるお部屋のコーディネートがズラリと並んでいます。
こうしたスタイリッシュな投稿は、「私もこんなお部屋に住んでみたいなぁ」とユーザーの憧れを誘いますよね。Instagramに理想的なイメージを集めることで、「眺めているだけで楽しい」アカウントになっています。
実際に料理を作っている過程を早回しの動画で見ることができる料理アプリ「クラシル」は、Instagramでもレシピを投稿しています。実際に投稿を見ながら料理を作ったり、料理の作り方をイメージするのに役立つので、とても実用的ですよね。
ユニクロ銀座店のアカウントでは、毎日ユーザーが身に付けたユニクロコーディネートの写真をリポストして紹介しています。自らが情報発信するというより、ユニクロ愛好家の情報ポータルのような役割を担っているんですね。
リポストしてもらえたユーザーは、自分のコーディネートが褒められているわけですから当然嬉しいですし、ますますユニクロのファンになってくれること間違いなし。自社のお客さんと一緒にアカウントを盛り上げていくことができるパターンです。
携帯キャリアのソフトバンクは、CMでお馴染みの白戸家のお父さん(白いワンちゃん)を通して自社の世界観を伝えています。
直接スマホなどの機種が登場するわけではありませんが、ひなまつりなど季節のイベントに応じた投稿がユニークで、思わずほっこりしてしまいます。特定の商品よりも、会社全体のイメージを底上げするパターンです。
このように、企業が活用しやすい基盤が続々と整いつつあるInstagram。ぜひみなさんも、今回ご紹介したポイントを参考に、「ユーザーが楽しめる」投稿で集客アップを目指してみてくださいね。