Instagram(インスタグラム)やTwitterなどさまざまなSNSが流行っている現在、投稿する際に気をつけないといけないのが著作権の問題です。
インスタグラムでは画像・動画が投稿のメインとなっているので、自分が知らないうちに著作権侵害してしいるという事もありえます。
そこで、この記事ではインスタグラムにおいて著作権はどのような扱いになっているのかをまとめました。
「著作権」とは、著作権法という法律で保護されている権利で、文化的な創作物の保護をするためのものです。
文化的な創作物とは、文芸、学術、美術、音楽などのジャンルに入り、人間の思想、感情を創作的に表現したもので、インスタグラムにおいては、投稿されている写真・動画・文章が対象になり得るでしょう。
原則、著作権は、著作物を作成した人が権利者で、著作者の死後50年間は法律で保護されます。
著作権を侵害した場合は、著作者から訴訟され、損害賠償を請求されるといった事態に発展する場合や、著作者が刑事告訴を出せば、刑事罰の対象にもなります。
その場合の罰則は「10年以下の懲役」または「1000万円以下の罰金」が科せられます。法人が著作権侵害を犯した場合には「3億円以下の罰金」が科せられてしまいます。
もし自分が著作権侵害をしてしまい、著作者から連絡が来た場合は、投稿を削除したり、引用元を明記するといった対応をするなどの相手に誠意を見せて対応をしましょう。
インスタグラムに自分で撮影した写真や作成した画像を投稿するのは基本的に著作権侵害になることはないでしょう。
投稿する際に著作権で気にしなければならないのは、写真を転載して投稿するケースです。
インスタグラムで画像を転載する場合の3つのパターンをそれぞれ詳しく解説していきます。
他人の投稿した画像の著作者は投稿者なのかはたまた違う人が著作者かはわかりませんが、自分に著作権があるわけではありません。
保存した画像を自分で加工して投稿したとしても、著作権侵害に当たります。また、インスタグラムのキャプションも創作物と認められる可能性が高いので、コピぺをするのもNGです。
インスタグラムでは他人の投稿を自分のアカウントでシェアすることを「リポスト」といいます。
これは完全に他人の著作物の画像を自分に投稿するので著作権侵害に当たると思うかもしれませんが、上記画像のように画像をどこから拝借してきたかがわかる場合は「引用」と判断され、著作権侵害に当たりません。
リポストアプリをつかった場合は、画像の四隅のどこかにリポストした元のアカウントが記載されているので引用と判断される可能性が高いです。
リポストする際は、相手に許可をとると尚安心です。
また、アプリを使わずにリポストする場合はキャプションに画像元のアカウントやURLをしっかりと記載すれば引用と認められる可能性が高いです。
インスタグラムには、投稿をウェブサイトやブログに埋め込むことができる機能が備わっています。
この場合は、インスタグラムの正式な機能で規約上問題のない行為ですし、ブログコンテンツの一部として引用していると判断される可能性が高いため、著作権侵害には当たりません。
しかし、埋め込みをした投稿自体が著作権侵害していた場合は、著作権侵害の幇助となってしまうので注意しましょう。
インスタグラムでアカウントを運用していく上では欠かせない投稿。
投稿で著作権侵害をしないようにするためには以下のポイントをしっかり抑えておきましょう。
自分が著作者である画像・写真のみを使用した投稿をすることが基本です。
著作権フリーの素材を利用する場合は、利用規約を読みクレジットを表記するのかしないのかなどを確認して、規約に従って利用しましょう。
自分で加工をした画像は自分に著作物があるケースもありますが、元の画像の著作権を侵害資する可能性があるので注意してください。
特に芸能人の画像は注意が必要です。
他人の著作物を投稿に利用する、リポストするといった場合は、事前に著作者(投稿者)に利用しても良いかという確認をして許可を取ります。
そして投稿に利用する際は、転載元のアカウント名などの情報を投稿内の画像またはキャプションに明記しましょう。
もし無断でリポストや引用をして投稿をしている場合は、引用元がしっかり明記をしていない場合は追記し、著作権者に改めて利用して良いか確認を取ると安心です。
逆に自分が著作者として第三者に著作権侵害をされない、自分の画像を勝手に使われたくない場合もあるでしょう。
しかし、著作権についての知識がない場合はネットにあるものだから勝手に使って良いと思ってしまっている人もいるので、以下の対策をすることで無断転載を防ぐことができます。
投稿する写真・画像にアカウント名や企業名、ロゴなどを入れておきましょう。これらを画像に入れることで、画像の著作者が誰であるかがわかるため、悪用・無断転載を防いでくれます。
また、インスタグラム側も著作者が誰にあるのかがすぐに確認することができるので、対応してもらいやすくなります。
アカウント名などを画像に入れると見栄えが悪くなるという場合には、透かして入れる、四隅に小さく入れるなどの工夫をすれば全ての投稿に入れることができるでしょう。
プロフィール欄や投稿のキャプションに「無断転載禁止」と明記しておきましょう。書いたからといって、法律的に何か変わるということはないのですが、ユーザーへの抑止力となります。
ハッシュタグでも「#無断転載禁止」といったものを利用したり、全く禁止しないのであれば「転載希望の方はDMで連絡してください」などの一言を添えると良いでしょう。
リポストであれば問題ないと思うユーザーも多いので、自分は転載が禁止であるということを周知しておくことで未然に防ぐことができます。
自分の画像が使われたくないのであれば、そもそも見せないという方法もあります。
インスタグラムの設定で非公開アカウントにすると、アプリによってはリポストができなくなりますし、知らない人に勝手に使われるという可能性がかなり下げることができます。
相手に罪の意識があろうが無かろうが、無断転載・著作権侵害されてしまうケースが起きてしまった場合にはどのように対処をすれば良いのでしょうか。
まずは、投稿をしている相手に自分が著作権者であることを伝え、「無断転載なので投稿を削除して欲しい」または「タグ付けをする」「引用元をキャプション内に明記する」など自分の要望を伝えましょう。
しかし、これで相手から適切に対応をしてくれるとは限りません。そんな時は、インスタグラムに著作権侵害の報告をすることでインスタの運営がチェックして投稿の削除や、対象アカウントにペナルティを課すといった対応をしてくれます。
著作権侵害の報告をするには、まず著作権侵害している相手の投稿を表示します。
投稿の右上にある「…」をタップし、「報告する」⇨「不適切である」⇨「知的財産権の侵害」と選んでいきます。
知的財産権の侵害に関するガイドラインが表示されるので下部の「ヘルプセンターで報告」をタップし、著作権の項目のなかの「こちら」をタップします。
著作権についてのヘルプセンターが表示されるので、文中の「こちらのフォーム」をタップをします。
侵害されている権利の選択肢の中から「著作権」を選び、新たに表示された選択肢から「著作権の報告で続行」を選びます。
著作権報告フォームが表示されるので、選択肢の中の「私の著作権を侵害していると思われるコンテンツがある」を選び、新たに表示された下部の「著作権侵害の報告を進める」をタップします。
著作権の報告に必要な、連絡先、報告するコンテンツを入力し、自分の著作物を提出します。著作物の提出は、自分のインスタの投稿のURLを入力する方法、添付ファイルで画像を送信する方法どちらでも大丈夫です。
全て内容が揃ったら、宣言文を確認し、内容に同意したら署名を入力して送信して報告が完了します。
ここで入力した情報は、著作権を侵害している相手に通知されてしまうので、個人的な情報を知られたくない場合は仕事用のメールや新たにアドレスを取得して利用したほうが良いかもしれません。
自分が投稿する写真はしっかり著作権侵害しているものではないか、そして引用の場合はしっかり引用とわかるように記載しているかが大事なポイントです。
また、自分に著作権がある画像が転載されないようにするためにも今回紹介した方法を実践してみると効果があると思います。
インスタグラムを利用している方は著作権をしっかりと理解して、正しく投稿を行うことでクリーンなアカウント運用を行うことができます。