企業もまた公式アカウントをインスタグラムで運用しており、力を入れているアカウントが目立ってきています。そんな中、有名チェーン牛丼店の「松屋」の投稿がとてもユニークで面白いということで話題となりました。
この記事ではどうして松屋の投稿が話題となり、SNSマーケティングという面でどの様に成功しているかを解説していきたいと思います。
飲食店のアカウントとしては料理を美味しそうに撮影したり、お店の外観などで雰囲気を出して潜在顧客を増やすことを目指して運用をします。しかし、この松屋のアカウントは普通のSNS運用とはかなり異なった投稿をしているのが特徴なんです。
ユーザーネーム | matsuya_foods |
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名前 | 松屋フーズ |
フォロワー数 | 約24,000人 |
フォロー数 | 0人 |
投稿件数 | 97件 |
牛丼屋さんのアカウントとは思えないほどオシャレでカッコ良く、そして松屋のPRをしていることに注目してみてください。
こちらの写真を見るとぱっと見オシャレでかなりインスタ映えしており、インスタグラマーの投稿かな?と思うのですがよく見ると、女性の手には松屋の牛丼を持っているのです。
ファッション雑誌の1ページにあってもおかしくないほどのハイクオリティでハイセンスなのに松屋の投稿というギャップ、意外性が多くのユーザーから高評価を受けています。
ポージングを撮りクールに決まっている男性のお写真のこちらですが、よく見るとトレーナーの腕にはおなじみの松屋のマークがあります!
ぱっと見では松屋のアカウントとはわからない様な投稿写真がユーザーたちをドキドキワクワクさせてくれます。
こちらのお写真はどこに松屋が隠れているかすぐわかりますでしょうか?正解は女性のアイメイクの中に松屋のロゴである赤と黄と青の3色が使われています。
牛丼とアイメイクというかけ離れたジャンルなのにも関わらず、上手に松屋をPRしているというかなり凄いマーケティングをしています。
こちらは一風変わったタグ付けがされている写真です。実際にタグ付けがされているわけではありませんが、みていてクスッと笑えるお写真が多くのユーザーの心を奪っています。
通常のSNSマーケティングとは全く異なる観点で運用されているこのアカウントの魅力は是非直接松屋公式のインスタグラムをチェックしてみてください!
松屋のインスタグラムアカウントは2019年1月に開設されており、一年ちょっと経った現在のフォロワー数は2.4万人にまで増えています。
ネット上ではTwitterをはじめとする他のSNSでも話題となり一気にこのインスタグラムアカウントが有名になったこともフォロワー増加に一役買っているのでしょう。
インスタの投稿を見て笑ったのは、初めてかもしれません。
松屋の公式インスタアカウントが、従来のSNS運用の常識の斜め上をいきすぎていて、これがジェネレーションZのやり方なのかと震えています。https://t.co/MmzjrzMKw4 pic.twitter.com/TGQqI9PfLn
— 清水カツヒロ@マーケのネタ帳 (@gesucon) February 12, 2020
松屋のInstagramオシャレにした奴出てこい(素敵やん) pic.twitter.com/ikGiIrOvAZ
— GO 田中陽樹 (@GO_HarukiTanaka) November 26, 2019
こうしたことから、予想の範囲内のコンテンツをSNSで配信するよりも予想外なコンテンツを発信した方が拡散されやすく、広まりやすいことがわかります。
しかし、極度に離れ過ぎてしまうと無関係なアカウントとなりかねないので、この松屋のアカウントは非常に大胆かつ参考にもなる運用と言えるでしょう。
こちら松屋がインスタグラムアカウントを開設、運用するにあたっての目標として「女性でも入れる松屋」、「気取らない」ということをコンセプトとしている様です。
確かにインスタグラムのメインユーザーは10代から30代後半までの女性であり、その層とは牛丼チェーン店が取り入れたい層とマッチしています。
その為、松屋らしさよりもインスタグラムと相性の良いコンテンツ力で投稿をすることでフォロワーを獲得しています。松屋らしくないけれどもインスタ映えしているユニークなコンテンツが女性にも受けたのでしょう。
そして、投稿にはインフルエンサーからの協力があるのですが、当初は松屋という牛丼屋のイメージからインフルエンサーに協力を断られていたそうですが、松屋らしくない投稿内容に今では逆に投稿に出たいというインフルエンサーが現れるようになったそうです。
松屋のSNSマーケティングの戦略としては、らしさを捨てて面白さ、ユニークさを優先して尚且つインフルエンサーを起用するというものです。
らしさを捨てるというのはある種ギャンブルの賭けみたいになってしまうかもしれませんが、二番煎じのアカウントを作るより遥かに話題性があるというのは松屋のアカウントから明らかでしょう。
今回、松屋は新たにインスタグラムのメインユーザーである女性を顧客にしたいということでSNSマーケティングに成功しています。
ターゲット層をしっかりと選定し、その層にあった投稿を心がけること、そして時にはらしさを捨てて話題性を取るというのが松屋のマーケティング戦略でした。