まるで異世界!軍艦島で迫力満点の写真を撮ろう!



長崎県に浮かぶ島「軍艦島」をご存知ですか? かつて海底炭鉱産業で栄えたこの島には、5000人近くの人が住んでいましたが、産業の衰退とともに人口は減少。いまは無人島となっています。

当時の建物などは朽ち果て、その怪しさが今や人々を惹きつける魅力となっているんです。まさに日本の廃墟の「聖地」とも言えるほどに有名なこの島は、映画『007 スカイフォール』ではこの島をモチーフにした廃墟の島が登場したほか、実写版『進撃の巨人』ではロケ地として使われたことが話題を呼んだばかり。

2015年に世界遺産登録され、ますます注目度が高まっていますよね。立ち入り制限区域がほとんどではあるのですが、実際に上陸することもできます。軍艦島の魅力をまとめました。

軍艦島とは

軍艦島とは、正式名称は「端島」と呼ばれる長崎市の西方約19キロメートルの沖合に浮かぶ島。外観が軍艦に似ていることから、軍艦島と呼ばれています。かつては海底炭田の採掘地として栄え、最盛期には人口は5,000人を越え、その人口密度は当時の東京の約9倍!世界最大の人口密集地となっていました。

当時では日本初となる高層鉄筋コンクリート作りのアパートを兼ね備え、7~9階建ての高層住宅が次々に建てられるなど日本最先端の島でした。

しかし、石炭産業が衰退する事で役目を終え、現在は無人島となっています。炭鉱施設の多くは解体されており、朽ちたコンクリートの高層住宅群だけが往時のおもかげを伝えています。当時、働きに出る人たちで島は活気に満ち溢れていました。

そのため、小中学校や映画館、パチンコや病院、郵便局なども建てられていました。現在では「当時の暮らしそのもの」が遺構として残っています。その繁栄によって造られた遺構の数々はしばらくの間は放置されてきましたが、近年ではその価値に再びスポットライトが当たり、2015年には世界遺産にも登録されました。

軍艦島への上陸方法

建物の老朽化が進み、廃墟と化した軍艦島は危険な場所が多く、特別な許可を得た報道関係者以外、島内への立ち入りは禁止されていました。

しかし、2009年から観光客向けのツアーが開始されて、3,000~4,000円ほどの上陸ツアーに参加すれば、誰でも見学ができるようになりました! とはいえ、見学できるのは見学通路が整備された一部エリアのみとなっており、立ち入り禁止区域や建物の中へ入ることはできません。

軍艦島は上陸ツアーに参加していたとしても、波の高さや当日の天候により上陸ができない事もあります。季節により、上陸率は大きく異なるため、波の高い冬場や台風シーズンは低く、海の穏やかな春から秋にかけて上陸率は高くなります。

上陸後の滞在時間は約1時間程度と非常に短い時間となります。またガイドの指示に従わなければならないので、自由行動が制限されます。少ないチャンスの中で写真などは収めるようにしましょう。

今の軍艦島の姿

島に到着すると、船着き場直ぐにある第一見学広場ではベルトコンベアーの遺構や丘の上の遺構を見る事ができます。奥には小中学校の校舎跡もあり、更に山の上には集合住宅の遺構も見る事ができます。ベルトコンベアー跡の柱の遺構も数点残っており、小中学校と第一見学所の間で見る事ができます。当時の人々の暮らしが垣間見る事ができる場所です。

島に足を踏み入れた途端に、世界から切り離されたような虚無感が漂います。 かつてはこの島だけで学校、病院などの基本的な生活に加え、映画館やパチンコなどの娯楽までも充実していたというのですから、この島はまさに字のごとく「朽廃」 してしまったのです。

閉山当時の生活がそのまま残されている集合住宅。古いタンスや冷蔵庫、ブラウン管テレビに酒びん・・・島の中はちょっとしたタイムカプセルのようで、リアルさに鳥肌が立ちます。

もともとはただの瀬だったところを6回の拡張で今の大きさになったというのですから、人工の島と言っても過言ではありません。

その人工の島に最盛期には 5000 人もの人が住んでおり、世界一の人口密度を誇っていたというのですから驚きです。小さな島にひしめきあう廃墟群、それがただの廃墟とは違う不気味な美しさを作り上げているのでしょう。

日本が世界に誇る廃墟、軍艦島の魅力を取り上げた当記事はいかがでしたか?世界遺産登録後、軍艦島のツアーは人気が高くなっており、規制も厳しくなっています。

日本の産業を支えた軍艦島の遺構はここでしか見る事ができません。是非、上陸してご覧になってみてはいかがでしょうか。