インスタグラム(Instagram)にはビジネスアカウント(現在:プロアカウント)というものがあります。
ビジネスアカウントに切り替えると様々なメリットが得られ、SNS(インスタ)マーケティングにも活用ができます。
この記事では、企業のSNSアカウント担当者などのインスタグラムをビジネス利用したい方向けにビジネスアカウントの切り替え方法と、上手な運用方法をご紹介します。
インスタグラムのビジネスアカウントとは、企業やフリーランスなどインスタグラムをビジネス利用する人がアカウント運用する際に使うための機能が搭載されたアカウントのことです。
2020年現在では、「タグる」という言葉が流行するほど、インスタグラムから情報を得るのが当たり前となっています。
そこに目を付けた企業がインスタグラムをビジネス利用しやすいようにと用意したのが「インスタグラムのビジネスアカウント」です。
インスタグラムのアカウントをビジネスアカウントにして利用するメリットは様々なものがあります。
▼ビジネスアカウントのメリット▼
下記で、メリットについて詳しく解説します
ビジネスプロフィールを設定可能になると、自分のアカウントプロフィールに連絡先の設置ができるようになります。
登録できる内容は「メールアドレス」「電話番号」「住所」になります。
これらを設定しておくことで、自分とコンタクトを取りたい方が取りやすくなるというメリットがあります。
ビジネスアカウントでは、自分のアカウントのインサイトを確認できるようになります。
インサイトを見て数値分析をすると、自分の投稿に対してユーザーがどのような反応をしているのかを数値として捉えることができます。
▼インサイトでわかる数値▼
リーチ | リーチしたアカウント数 |
インタラクション | 投稿したコンテンツに対して、他のユーザーが起こしたアクションの数 |
合計フォロワー | フォロワーの増減と、フォロワーの内訳がわかります。(フォロワー100人以上) |
大まかには以上の3つとなりますが、3つの項目の中にも詳しい数値内訳が含まれており、自分のアカウントに関する数値を細部までチェックできるのがメリットとなります。
インスタグラムに広告を出稿するには、通常であればFacebookの広告マネージャーから細かい設定を行ってから配信をします。
しかし、ビジネスアカウントであればフィード投稿やストーリー投稿など既にあるコンテンツを宣伝することが可能になります。
ビジネスアカウント最後のメリットは「予約投稿機能が利用可能になる」です。
こちらは、以前までは非公式な外部ツールやアプリを利用して予約投稿を行う必要がありました。
しかし、現在ではクリエイタースタジオというFacebookの公式機能を利用して予約投稿が可能になりました。
ここまで便利なインスタグラムのビジネスアカウントであれば、「費用がかかるんじゃないの?」「個人でも利用可能なの?」と思われる方もいるかもしれませんが、ご安心ください。
インスタグラムのビジネスアカウントを利用するのに料金は一切かかりませんし、企業やお店を持っている必要も有名人である必要もありません。
料金がかかるのは、広告を出稿した場合のみですので、安心してビジネスアカウントに切り替えてご利用いただけます。
インスタグラムのビジネスアカウントは、無料で利用できて便利な機能があり多くのメリットがありますが、実はデメリットもあります。
▼ビジネスアカウントのデメリット▼
下記で、インスタグラムのビジネスアカウントのデメリットについて詳しく解説します。
ビジネスアカウントに切り替えたアカウントは、鍵をかけて非公開アカウントにすることができないので注意が必要です。
ビジネスアカウントにする方は、フォロワー数の増加やWeb媒体や店舗への集客が目的となる場合が多いと思いますが、非公開アカウントにできないということを覚えておきましょう。
デメリット2点目は、インスタグラムの投稿をFacebookにシェアするのに制限がかかるという点です。
個人用アカウントであれば特に制限はないのですが、ビジネスアカウントの場合はビジネスプロフィールに紐付けたFacebookページでなければシェアが行えません。
インスタグラムのビジネスアカウントに切り替える方法はとても簡単です。
下記で、アカウントの切り替え方を解説しますので、一緒にやってみましょう。
※インスタグラムアカウントをまだ作成してない方は、まずアカウントの作成を行う必要がありますのでご注意ください。
step1.プロフィール画面から設定を開く
自身のアカウントプロフィール画面を開いたら、まずは右上の三本線をタップし、次に設定をタップします。
step2.アカウントメニュー内の「プロアカウントに切り替える」をタップする
設定画面を開いたら、アカウントをクリックし「プロアカウントに切り替える」というボタンをタップし、説明が表示されますので「次へ」をタップし進みます。
step3.カテゴリを設定する
次は、自分のアカウントのカテゴリを設定します。
検索欄に自分のアカウントのカテゴリを入力し、近いものが表示されたら選択して次へをタップし進みます。
step4.クリエイターorビジネスを選択
クリエイターアカウントかビジネスアカウントの2種類から自分のアカウントに当てはまる方を選択し、次へをタップします。
今回はビジネスアカウントの設定方法なので、ビジネスを選択しました。
step5.連絡先情報の入力を行います
メールアドレス、電話番号、住所を入力し「次へ」をタップ。
ここで入力した情報は、後に自分のプロフィールページに表示されるものとなりますので、連絡が届いても困らないものを設定しましょう。
特に連絡先を載せる必要がない方は、「連絡先情報を使用しない」をタップ。
step6.Facebookとリンク
最後にFacebookアカウントと連携を行います。
インスタグラムアカウントを今後もビジネス利用しようと考えている方は、連携を強くおすすめします。
また、Facebookアカウントがない方は、作成をするかスキップをタップします。
以上で、インスタグラムのビジネスアカウントへの切り替え方法は終了です。
ビジネスアカウントを利用してみたものの、以前の普通のアカウントに戻したい。という時もあるかと思います。
ビジネスアカウントの解除は、ビジネスアカウントにするよりも簡単です。
一緒に解除方法を見てみましょう。
step1.設定のアカウントメニューを開く
プロフィールページ右上の三本線→設定→アカウントの順に進めます。
step2.個人用アカウントに切り替えるをタップ
アカウントメニュー下部にある個人用アカウントに切り替えるをタップします。
step3.注意事項を読み個人用アカウントに切り替えるをタップ
個人用アカウントに切り替える際の注意点が表示されますので、問題なければ個人用アカウントに切り替えるをタップ。
インスタグラムアカウントをビジネスアカウントに切り替えたからといって、何もしないままではフォロワー数や売り上げを増やすことにはつながりません。
ビジネスアカウントを運用するには「コツ」を理解し、うまくビジネスアカウントを活用しなくてはなりません。
▼ビジネスアカウント運用のコツ▼
いいアカウントというものは、しっかりとしたゴールを見据えることで育っていきます。
下記で、ビジネスアカウント運用を成功させるためのコツを詳しく解説します。
1つ目は、「アカウントターゲットを明確にする」です。
ぼんやりとアカウント運営をしてもフォロワー数は増えず、商品の販促にもつながりません。
投稿する内容は“誰に向けて”発信するものなのか、しっかりと考え明確にしましょう。
具体的には
こういったポイントを紙などに書き出し、より具体的に自分の投稿を届けるターゲットを決めることをおすすめします。
ターゲットが決まったら、設定したターゲットにはどういった投稿内容が刺さるのかを考えます。
例を挙げると、犬を好きな人をターゲットにしたのに、猫の画像ばかりアップしていたのでは全く投稿に興味を持っていただけないでしょう。
自分の設定したターゲットが何に興味を持っているのか分析し、アカウントコンセプトをぶれないように統一しましょう。
統一するメリットは、閲覧者に「このアカウントは○○について投稿するアカウントなんだ」と一目でわかってもらえるので、フォローに非常に繋がりやすくなるという点があります。
ターゲット、アカウントコンセプトを決定したら、次は目標数値を設定しましょう。
目標数値がないままにアカウント運用を続けていたのでは、いつまでたっても数字は伸びませんし、自分がどこを目指しているのかも不明で運用に迷いが生じます。
アカウントの認知が目的であれば、フォロー数やいいね数を、コンバージョンが目的であれば、URLクリック率やエンゲージメント率を目標数値に設定しましょう。
設定した数値は、先ほど解説したインスタグラムインサイトで定期的に確認します。
オリジナルハッシュタグとは、インスタグラムに投稿されている数あるハッシュタグの中に未だに存在しない「自分だけのハッシュタグ」のことを指します。
オリジナルハッシュタグをフォロワーなどに浸透させるメリットは、ハッシュタグ検索で自分のアカウントの露出が高まる点にあります。
浸透させるには、プロフィールや投稿に自分の作ったオリジナルのハッシュタグを付けて投稿してほしいと記載し、もし可能であればハッシュタグを付けて投稿するユーザーにも何かメリットを与えられるように考えてあげられると良いでしょう。
CTAとは「Call to Action」の略で、日本語では行動喚起という意味を持ちます。
これを設定するというのは、ユーザーに何らかのアクションを起こしてもらう仕掛けを設定するという意味です。
フォロワー1万人以上の方であれば、ストーリーにURLを貼り付けられるのでクリックを促すようにします。
また、ビジネスプロフィールに設定すると自分の電話やメールアドレスを載せることができるので、お問い合わせの導線を設定しておくと成果に繋がりやすくなります。
インスタグラムのビジネスアカウントに関してかなり理解が深まったと思います。
ここからは、ビジネスアカウントを使いこなしている企業のご紹介をしていきますので、是非アカウント運用の参考にしてみてください。
tastyjapan(@Tasty Japan)
Taty Japanは米国の大手WEBメディアが運営する「Tasty(テイスティ)」の日本版インスタグラムアカウントです。
料理の作り方を学べるだけでなく、「見て幸せ、作って楽しい」のアカウントコンセプト通り、投稿を見ているこっちまで料理をしたくなるような内容となっています。
Nissan(@nissan)
大手自動車メーカーの「日産(Nissan)」のインスタグラムアカウント。
自動車メーカーであるにも関わらず投稿内容はとても芸術的なものとなっており、CMの一部を切り取ったかのようなクオリティの画像が投稿されています。
アカウント設計とターゲット設計が緻密に計算された上での投稿内容となっているので、是非参考にしてみてください。
Honda(@honda)
次にご紹介するのは、日産と同じく日本の大手自動車メーカーである「HONDA」のインスタグラムアカウント。
日産と違う点は、文字入れやイラスト投稿をしている部分で、他の自動車メーカーとの差別化をしながらアカウント運用を行っています。
pokemon(@pokemon)
最後にご紹介するのは、皆さんご存知のポケモンのインスタグラムアカウントです。
フィギュアやアニメなどの一部をインスタグラムで公開しており、ファンには嬉しい投稿内容が詰まったアカウントになっています。
各種発信媒体がある中で、インスタグラムだけで公開する情報などを閲覧することができるようにすれば、ファンなどはフォローをするメリットがより強くなるでしょう。
2020年現在では、インスタグラムを利用している人がいないほど大きなサービスとなっています。
それに伴い、ビジネス利用すると得られる効果も大きなものとなっており、今後マーケティング施策の中では外せないものとなっていくでしょう。
この記事では、インスタグラムのビジネスアカウントのメリット・デメリット、切り替え方や運用のコツについて解説しました。
是非参考にして、ビジネスアカウントを使いこなしていただければと思います。