美容室「ALBUM(アルバム)」から学ぶ、インスタ全員運用の緻密なターゲット戦略!


更新履歴
– 2020-05-05最新情報を元に加筆修正

Instagramは20代から30代にかけて若い人たちに人気のSNSです。写真だけで、無料でアカウントを開設できることもあり、多くの企業がInstagramを始めています。

集客、販促、ブランディングといった、Instagramを始める目的に「戦略」が加わると、Instagramの運用を続けるだけでも大きな効果を出すことが期待できます。

そこで、ここからInstagramを戦略的に使うことで売上を拡大しているであろう企業アカウントに、美容室「ALBUM」が運営するアカウントがあります。

これから、詳しく見ていきましょう。

ハッシュタグ使いに集客戦略あり:美容室「ALBUM」

Instagramといえば、美容室・美容師さんが続々参入しており、他の美容室との差別化を図るのがなかなか難しいように思います。

そのような中、美容室ALBUMのInstagramのアカウントは、一見他の美容室アカウントと大きな違いは見られないものの、ハッシュタグ使いなど細かいところでの工夫が見られます。

 

ハッシュタグ使い

例えば、この投稿で使われているハッシュタグは以下になります。

#ボブ #ショート #美容室 #美容院 #サロン #ヘアスタイル #ヘア #髪 #ヘアセット #ヘアメイク #カラー #グラデーション #ヘアカラ #ヘアアレンジ #アレンジ #stylenanda #gu #snidel #dholic #美容師 #モデル #サロンモデル #サロモ #ヘアカタ #撮影 #スタイル #時尚 #เสื้อผ้าแฟชั่น #코디 #updo

これらを分類していくと、大きく3つに分けることができそうです。

・ヘアスタイル関連(例:#ボブ #ショート)
・外国語( #時尚 #เสื้อผ้าแฟชั่น #코디)
・ファッションブランド関連(#stylenanda #gu #snidel #dholic)

多くの美容室関連が入れているであろう、ヘアスタイル関連の他に、お客様となりうる国の言葉や、お客様が好きであろうファッションブランドをハッシュタグに入れることにより、ヘアスタイル以外の興味・関心を持つ層にも投稿を見てもらうチャンスを広げています。

まず、外国語の中国語、タイ語、韓国語のハッシュタグを入れていますが、いずれも来日人数も多く、日本になじみのあるアジア圏の国々です。英語圏よりも、この国々の方が来店される方も多いのだと想像できます。

また、トレンドファッションを多く扱うECサイト「stylenanda」「dholic」や、若者に人気のファッションブランド「GU」「snidel」のハッシュタグを入れています。

これは、モデルが実際にこのブランドの服を着用しているのかもしれませんが、他の投稿でもこれらのハッシュタグが多く見られることから、投稿者が意図的にこれらのハッシュタグを継続して使い続けているのだと考えられます。

この美容室の客層が、トレンドスタイル、かつラグジュアリーではなく手の届く価格帯のファッションを好む若者がターゲットだから、これらのブランドのハッシュタグを使っているようです。他にも類似のブランドは多くありますが、投稿件数の多い(=Instagramで有名な)ブランドを厳選しているようです。

コメント返信を徹底→全スタイリストによるInstagram運用

美容室ALBUMのInstagramのコメント内容はある程度フォーマット化されており、それが見やすさにつながっています。また、投稿写真のヘアスタイル担当者を必ず明記しており、かつ返信もほぼ必ずしているようです。

担当者がわかることで、実際に美容室に行くときにも指名しやすいですし、ちょっとした質問は美容室に行かなくてもInstagramで気軽に聞ける点は、とても親切に思います。一見大変手間がかかる運用に見えますが、結果美容室への集客につながっています。

また、少なくとも美容室ALBUMの投稿写真に掲載されているスタイリストは全員、個人のInstagramアカウントを運用しており、みなさん大変フォロワーも多いようです。

(例)
・younegi
https://www.instagram.com/younegi/
・nosekoji
https://www.instagram.com/nosekoji/
・taiki0726
https://www.instagram.com/taiki0726/

これらのことから、美容室ALBUMのInstagramの運用は、実際に投稿するスタッフは担当がいるとしても、スタイリスト全員が多くのフォロワーを持つインスタグラマーであることから、Instagramの特徴を理解し、コメントへの返信や投稿方法など、全員で戦略的にアカウント運営をしていると思われます。

参考:アカウントがなくても、Instagramで有名になる「おもてなし」

ここまで、Instagramのアカウント運用についてお伝えしてきましたが、中には「Instagramの投稿更新をする時間がない」といった方もいらっしゃると思います。アカウントがなくても、Instagramでハッシュタグをつけて投稿してもらう工夫をこらすことで、集客につなげることもできるのです。

あるハッシュタグに注目して解説していきます。

 

SNS映えを意識した運営で投稿増!「#来宮神社」

静岡県熱海市にある来宮神社は、パワースポットである「大楠」が有名な神社ですが、Instagramへの投稿が近年増えています(アカウントはありません。)。

その理由について、Instagramの投稿内容から考えてみましょう。

かわいい、キレイ、オシャレを意識した境内

神社とは思えないほどオシャレなお守りやカフェがあり、とてもきれいです。また、落ち葉を使ってハートを作るなど、Instagramでとても人気が出そうな工夫も。

神聖さとオシャレを兼ね備えた神社で、若い人たちもたくさん訪れているようです。

さりげなく作られたハート型は、見たら絶対写真を撮ってしまいますね。

珍しいお酒の難を除いてくれるお守りは、ユーモラスで投稿が多く見られました。

Instagramへの投稿をアシストするHPや境内

Instagramでの投稿については来宮神社のホームページでも掲載されており、以下のように書かれています。「ご縁をつなぐ」という言葉がとても素敵ですね。

「是非インスタグラムに ハッシュタグ『 #来宮神社 』でみなさんと共有して、ご縁をおつなぎください。」

引用:http://www.kinomiya.or.jp/top.html

また、神社の境内には、いくつか写真撮影用の台が用意されています。

その台を使うと、神社や門を、中央に寄せてきれいにとることができたり、カメラのタイマー機能を使えば、友達同士での撮影ができるとあって、大変人気です。

Instagramに投稿する素材と、投稿しやすさやモチベーションを上げるしくみが重なって、投稿数も増え、その結果来宮神社への参拝客も増えたのではないかと思います。

 

まとめ

集客に成功しているInstagramのアカウントや投稿内容を見てきましたが、共通していえるのは、自社サービスのターゲットと、Instagramの両方の特性を理解していることがあげられます。

Instagramを詳しく理解し、細部にわたり緻密に運用していくことで、インパクトのある効果が得られるのではないでしょうか。ぜひ、ご自身のアカウント運営の参考になれば幸いです。