え、キツネ?と思われた方も多いはず。この1匹のキツネが歩んできた壮絶な過去と、現在の暮らしを紹介します。
Aylaは一見、普通の元気そうなキツネです。しかし元々は毛皮になるために養殖されていた、残酷な運命のもとに生まれてきました。
ファー(毛皮)のために殺されている動物は年間7,500万頭にも登ると言われ、コート、バッグ、帽子、アクセサリーなどに加工され、店頭に並べられます。
1枚のファーのコートを作るために、オオヤマネコは12~15頭、キツネは15~20頭、アライグマは27~30頭、ミンクは60~80匹、リスは60~100匹使われるそうです。
そうした動物たちは生まれた時から小さな檻に入れらて、水や食料も必要最低限しか与えられず、最後はとても残酷な方法で殺されてしまうか、生きたまま皮を剥がされるそうです。
Aylaもその中の1匹のはずでした。しかし、そんなAylaに奇跡が起こります。
この一人の女性がAylaを農場から救い出してくれたのです。彼女の名はSilje。
ノルウェーに住む、自然を愛する女性で、彼女がAylaを救い、現在もともに生活しています。こうして、ファーになるために殺処分されることを逃れたAylaの生活を写真とともに紹介していきましょう。
AylaがSiljeのもとへやってきた頃の写真です。丸くうるうるとした瞳がなんとも可愛らしく、まるでぬいぐるみのようですね。
一般的にキツネは人間には懐かないと言われています。ペットとして多く飼われている犬と同じイヌ科ではありますが、キツネには犬のような縦社会やボスへの従順の認識がないので、飼い主に媚びることがないのです。
しかし一方で飼い主への服従心がないということは、キツネも人間を友達のようにみてくるということです。まさにAylaとSiljeの関係性はペットと飼い主というより、友達同士と言った感じでしょうか。
自然が大好きなSiljeのもとですくすくと育っているAyla。ノルウェーの大自然に囲まれながらの生活は人間でも羨ましい限りです。
山登りが趣味のSiljeは山に登る時でもAylaを連れて行くそうで、この写真は初めて一緒に登った時のものです。
Aylaの友達は人間以外にもたくさんいます。まずは犬です。
犬とじゃれあう姿はいつまでも見ていられるほど微笑ましく、ファーになるために生まれたキツネとは思えませんよね。
自分より大きな犬にも果敢に向かって行く姿が可愛らしく、まるで兄弟のようです。
この動画はもう、何回も見ちゃいますよね!
実はキツネは日本でも特別な申請をしなくても飼うことができ、キツネを扱っているペットショップも最近は増えてきました。
またキツネは雑食なので、基本的にはドッグフードやキャットフードで代用ができるようです。
Aylaをみて、キツネを飼ってみたいと思う方も増えるのでは??
お次は牛です。キツネは警戒心が高い動物と言われていますが、Aylaはどんな動物でも関心持って積極的に近づいて行くようです。
キツネとウシの組み合わせ、なんか面白いですよね!!
Aylaのお気に入りのおもちゃはスポンジなんです!
一度手にしたら離したくないのか、ずっとくわえてますね。これも犬と一緒ですよね! おもちゃを奪い取ろうとすると、「ウーーッ」と唸って怒ってきますよね。
お気に入りのおもちゃを取り上げようとすると怒るのは全ての動物の共通点なのかもしてないです。
Me and Teddy. Before i killed him😵😁
訳:私とテディ。でもね、彼のこと殺しちゃったの
おもちゃを与えたら噛みちぎってしまったのでしょう。それを「killed」と表現している面白さがあります。
投稿しているSiljeさんのこうしたユーモアもこのアカウントの人気の秘訣です。
大自然という最高のロケーションもあり、キツネという風変わりな友達もいて、最高に楽しい生活が想像できますよね!
Aylaは運動神経もバツグンなんです。キツネは時速50キロで走ると言われ、動物界ではそこまで速いわけではありませんが、人間ではとても追いついていけないスピードですよね。
Aylaのワンパクな様子がこの動画でも伝わってきますね!
水が少し怖いのでしょうかね?
オドオドしながら石の上にいるけど、向こう岸に行きたい、でも水が怖い、、
勇気を持って飛び込んでみたらあれ、意外と浅かったと言った感じでしょうか。
野生の中で育ったキツネであれば、水に恐るということはありえないのでしょうが、Siljeによって育てられたAylaには水に入ることが少し怖かったのでしょう。
人間も幼い頃からプールに通ってる人は顔を水につけるのがなんともないけれど、プールに通ったことがなかったり、泳ぐ機会が少なかったりした人は大人になっても顔を水につけることに恐怖心を抱く人がいますよね。
幼い時の環境が、おとなになった時の行動や心理に影響してくるのは、動物も同じで、人の手によって育てられた動物が、野生に帰って生活するのが、難しいのはそのような理由があるからです。
ある日、Aylaが行方不明になってしまいました。
先ほども述べたように、人の手によって育てたれた動物が野生で生きていくのは大変に難しいことです。
キツネに帰巣本能があるかは定かではありませんが、同じイヌ科の犬には帰巣本能があると言われています。Aylaが一刻も早く戻ってくることを祈るばかりです。
昨年の8月、Siljeさんはアカウントを通して、山道で息を絶えていたAylaが登山家によって見つかったと知らせて来ました…。
短い間でしたが、Aylaちゃんのおかげで幸せになった事は間違いないでしょう。
Aylaちゃんが居なくなってから1年も経っていますが、未だに思い出を惜しむ人々がインスタグラムに訪れています。